個別指導の学習塾『教育工房あ〜く』ホーム≫コラム一覧≫Vol.11 2023年度の「共通テスト」を終えて 結果と傾向

これから大学受験を迎える君たちとその保護者にむけて
1.2023年度の「共通テスト」を終えて
@結果と傾向
2022年度の「共通テスト」では、平均点が文系・理系ともに50%台となり、実質競争率が例年より上がった大学と下がった大学に分かれ、大きな話題となりました。
しかし、2023年度は昨年より易しくなり、英語、公民、生物、基礎物理の平均点は下がったものの、前回平均点を下げた数学が大幅にアップした結果、平均点も6割前後になり収まりの良い結果になったと思います。
また「共通テスト」の志願者数のうち現役生が占める割合も、2023年度は85.2%で、過去最高だった昨年度の84.7%からさらに0.5%アップしました。
それだけ少子化の進行による受験人口の半減が大きな影響をもたらしていると言えます。 受験人口を入学総定員で割った倍率は1.0を割り込み、日本の大学はまさに「全入」の時代と言えます。
特に私立文系は入学までのハードルが著しく下がり、3年ほど前までは実質倍率が5倍を超えていましたが、関東の早慶、GMARCH、関西の関関同立といった人気校でさえ、昨年は3倍程度でした。
さらに、今の受験生は浪人覚悟でハイレベルな大学にチャレンジすることを避け、無理をしてまで難関大学には進学しない安全志向が強い。
それよりも、一般入試を待たずに学校推薦型選抜や総合型選抜(旧:AO入試)などで早々に進学先を決める傾向が高くなっています。それだけ30年前の保護者の皆様が受験したころと比べ、今は大学受験そのものが非常に軟弱なっていると思われます。
ただし、医学部、獣医学部の競争率は相変わらず高く、また農学部、情報学部、薬学部では、女子受験者の数が毎年増えているため、競争率の鈍化は見られません。