
これから大学受験を迎える君たちとその保護者にむけて
1.2023年度の「共通テスト」を終えて
C「共通テスト」対策
では、どうすれば「共通テスト」で高得点が取れるでしょうか。
そのためには、まず「共通テスト」に求められる読解力、思考力、判断力をしっかりと伸ばし、情報処理能力を高めることが大切です。
例として数学を取り上げてみましょう。
問題の文章量が大幅に増えている点が一番目につきます。
数U・Bでも2021年は14〜16頁だったものが、2022年には19〜21頁になっています。
この傾向は今後も続きますから、与えられた文章を制限時間内にどれだけ正確に読み取れるかが大きなカギとなります。
さらに、出題形式が誘導のついた問題になっている点にも十分注意する必要があります。自分の解法と違っていても、与えられたやり方で解決する必要があるわけです。
誘導している内容が十分理解できている場合は問題ありませんが、上手くはまらないと先に進めません。自分のやり方にこだわることなく、与えられた誘導でも解決できるように、早いうちから出来る限り多くの過去問を解き、事前に「共通テスト」のいろいろな形式に慣れる必要があります。
次に英語を例にとってみましょう。
リスニングもリーデイングも何より状況把握がすべてです。
テーマは何で、どのような場面・条件設定で出題されているか、そこから問題への解答をどのように作成するか、この思考・判断・表現の3段階が論理的につなげる力が求められます。
与えられた文章の作者や会話に登場する人物の意図、記載されている資料、こうした内容だけから判断します。
受験者の気持ち、考え、今後の展開予測は一切問われていません。解答を出すときも、本文などに書いてあったかなかったかを正確に読み取りましょう。
また、FACTとOPINIONの違いを十分理解出来ていないケースもよく見受けられます。日本語の日常会話では、この2点を分別する習慣がないため、曖昧な判断をする生徒が多くいます。デイベートなどの文章から、この違いを常に意識する努力をしてください。
また、「選択肢が2つ以上あります」という設問でも、個数が書かれていないので躓く生徒がいます。こうした問題でも、書かれている内容と比較検討するだけなのに、「これも言えるかな」とか「これはあり得ないな」とか、自分の考えを紛れ込ませることは絶対しないように。
すべての正解は与えられた問題の中に必ず潜んでいます。