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個別指導の学習塾『教育工房あ〜く』ホームコラム一覧Vol.19 「社会性」について 第2部 発達段階と「社会性」

Vol.19
「社会性」について
第2部 発達段階と「社会性」

ここで言う「社会性」とは、人間集団の営みに自分を適応させていく能力を培(つちか)うことです。

幼児児童の成長を例に話を進めましょう。
生まれたての赤子はお母さんの腕の中がすべての世界です。

よちよち歩きを始める頃には様々なもので遊びますが、あくまで母親の姿が見える範囲です。そのうち本格的に動き回って危ないことも起こしますが、それもわが家の内側のこと。

ところが玄関から一歩出ると、事態は大きく変ります。
見知らぬ大人や子供がいますし、よその犬や他の子の玩具まであります。

こうした見慣れぬもの(者あるいは物)との交流や意思の伝えあいが「社会性」の基盤になります。

児童・生徒が獲得する「社会性」の内容は、発達段階に応じて変わります。

一般的に発達段階は、乳幼児期、学童期、青年前期、青年中期、青年後期の5つの段階に分けられ、それぞれ幼稚園まで、小学校、中学校、高等学校、大学の時期と対応しています。

この中で特に注意したい時期がいくつかあります。

1つ目は9歳10歳の頃です。
物事をある程度対象化することができ、算数でも小数・分数の概念を通じて、1より小さい抽象的論理操作が必要な内容を学びます。

この時期に算数の出来が悪くなったり、嫌いになったりする児童が出てきます。
これは発達程度に個人差が生まれるからです。

上手く抽象概念を操作できる児童もいれば、割合の考え方が全く理解できない児童もいます。

学力段階が分かれる時期と言えます。
この現象を「9歳の壁」と発達心理学では呼びます。

自己肯定感と劣等感の相反する感情がそれぞれの児童に生まれ、社会の中での自分の居場所に優越感を持つ子もいれば、自己肯定感がなかなか持てない子供も出てくる時期でもあります。

2つ目の段階は中学2年生の頃で、自意識が目覚めてきます。
自らを客観的にとらえた現実像と自意識で生まれた自画像とのギャップに苦しみ、ときには突発的な行動をする生徒も出てきます。

自らの個性や適性を探求する経験を通して、自己を見つめ自己の在り方を考える中で、社会の一員として自立した生活を営む力、すなわち社会への帰属意識の端緒が生まれる時期です。この頃も個人差がかなり顕著になります。

3つ目は、高校2・3年生の時期です。
普段の振る舞いや言葉遣いに大人への移行段階である兆候が現れます。

自分の将来像への期待と不安がある程度具体化してくる時期でもあります。

大学受験という通過儀礼が世界中どこでもこの時期あるのは、こうした発達段階を踏まえて行われていると思います。

ただ、こうした時期に注意しておかなければならないのは、他の人との交わりを嫌ったり、刹那主義に陥ったり、特定の仲間との濃密な人間関係を築いたりする傾向が強いことです。

SNSへののめり込みや極度の引きこもり、あるいは反対に対人関係を嫌がり寡黙になるなどの症状が見られます。

この3つの段階で、負のスパイラルに絡められない方法の一つが人間関係の構築です。

精神的に難しい時期であるため、親兄弟はあまりにも関係性が近すぎて適切なサポーターにはなれません。

先ほど述べたもう一人の「父ちゃん」「母ちゃん」や学校の教師などの大人と、何をおいても親友との関係が鍵となります。

親や教師の愚痴を言ったり、教室やクラブのことで不平不満をぶちまけたり、将来への不安をそれとなく告げたりする大事な時間を持ちます。

そのとき友達はいつもそばにいて、一緒に怒ったり、同情してくれたり、何らかのアドバイスをくれたり、時には背中を押してもくれたりします。

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