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Vol.21
不登校について①

先日TBSの報道番組「テレビディグ」で、佐賀市立東与賀中学校の授業の様子を放映していました。

国語の教師が太宰治の「走れメロス」のある場面を題材にして、4コマ漫画に要約することを学習課題として出しました。

それも生徒一人一人が作業するのではなく、好きな仲間と自由にグループを作って、35分で制作していくものでした。

これは同学年を横に繋ぐ学習形態で、この活動を始めてから不登校の生徒がほぼいなくなったと貞包校長も言っておられました。

こうした授業は、文部科学省が主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善として打ち立てた「協働的な学び」に基づくものです。

ここでは、「児童生徒一人一人のよい点や可能性を生かすことで、異なる考え方が組み合わさり、よりよい学びを生み出していくようにすることが大切」で、学級経営を充実するためには「児童生徒が違いを認めて協力し合える学級づくりを進めることが必要」だとしています。

主に全国の公立小中学校で盛んに行われている実践活動の指針となっています。

不登校の生徒が激減したことで、東与賀中学校には他校の教師が20人ほど授業参観に来ていました。

しかし、このような学級活動によって不登校の生徒がなくなるのであれば、「不登校」とはそもそも何であったのかという疑問が湧いてきます。

従来の座学中心の授業では、知識技能の習得が速い児童生徒、すなわち各テーマのポイントを素早く理解し、それを問題解決に応用できる能力の高い学習者が常に勝者となり、いわゆる“頭の回転があまりよくない”児童生徒が敗者としての烙印を押される。

そんな学習環境が「不登校」を生み出していたとすれば、問題はもっと早くに解決していたのではないでしょうか。

2023年10月に発表された文部科学省の「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果概要」によると、令和4年の不登校児童生徒数は299,048人で、前年から5000人の増加となっています。

これは児童生徒1000人当たり31.7人になり、ほぼ1クラスに1人以上いるという計算です。

学年別でみると、一番多いのが中2で70,622人、次が中3で69,544人、小学生では6年生が一番多く30,771人でした。また高校生は60,575人で、前年の18.8%も増加しています。

「不登校」というのは、病気や経済的理由を除いて30日以上連続して学校を休んでいる児童生徒のことを指します。したがって、コロナ感染回避によって休んでいる児童生徒数は含まれません。

では、不登校の理由は何でしょうか。

教育心理学や児童心理学などの文献に当たってみると、①自己評価の低さやうつ病などの心理的要因、②親からの期待や圧力あるいは経済レベルなどの家庭環境、③いじめや教師との関係性など学校環境、④発達障害、学習障害、起立性調節障害などの健康問題、⑤性格特性、ジェンダーなどのパーソナリティ要因、⑥ゲームやソーシャルメディアへの依存症、⑦その他地域社会との関連性など、大まかにまとめただけでも7項目になります。


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